森田:では、今回はLTVを高くする施術中の会話。
前川:なるほど。
森田:というようなところで、そもそも、会話がある方がいいのか、悪いのか。
途切れることは悪いことなのかっていうふうなところと、前川先生がどういうふうに意識してやっているのかっていうところですよね。
施術中の会話を。お聞きしたいと思います。
前川:オッケー。了解です。
森田:あんまり仲良くなりすぎてもあれですもんね。
前川:そうですね。やっぱりある程度の距離は持った方がいいと思うので、そこの作り方ですよね。
森田:そこを伺っていきたいと思います。
前川:でも、今までにないテーマですね、これね。面白い。
患者さんにはタイミングがある
森田:施術中……ちょっと言いにくいな。
前川:でも、これはほんとにすごい重要で、やっぱり患者さんとの関係構築ができてない。
例えば、喜びの声をもらえないとか、動画を撮ってもらえないとか、あれって結局は関係構築ができてないからなんですよね。
森田:なるほど。
前川:なので、もしそうやってなかなか声をもらえないとか、そういうふうな方っていうのは、この動画をしっかり見てもらって、落とし込んでもらったらもらえやすくなるので、ぜひぜひ見ていただけたらと思うんですけども。
これは、院のスタイルにもよると思うんですよね。
旅館とかホテルでもそうじゃないですか。超高級だったら、そういう勝手なことはできない。
でも、ちょっとお手軽なところだったら、ある程度わがまま聞いてくれるみたいなのあったりすると思うんですけど、それと同じで治療院もどうしたいかを考えないといけないんですよ。
回転ずしと値段のないすし屋では全然対応が違ったりするのと同じで。
そこを決めていってほしいんですけども、基本的には患者さんってタイミングがあるじゃないですか。
治療で来てる時、ちょっと安定していってるかなっていう時、安定期、で、メンテナンス期みたいなのがあると思うんですね。
森田:確かに。
前川:それぞれ、時期があるじゃないですか。
じゃあ、この治療の時に、世間話して喜びます?
僕、今、首寝違えてますけど、こうやって向いて、こうやって向いてるのは、こっち向いたら痛いからなんですけど、この痛い時に、「いやあ、昨日サザエさん面白かったですよね」とか言われても「どうでもいいわ」みたいな話になってくるわけじゃないですか。
「昨日子どもが運動会でね」みたいな「どうでもいいわ」みたいな。
森田:シビアに治療してほしいですよね。
前川:ですよね。あと、関係性もそんなに何回も会ってないって状況じゃないですか。
なので、これを考えてやってほしいですよね。
じゃあ、治療の時どうしたらいいのかって、やっぱり、相手の体についてですよね。
体について、「こうしていった方がいいですよ」「今こうだからね」みたいな話をしていくのは僕はいいかなと思うんですよ。
でも、基本的に僕は処置中はしゃべらないです。
処置前に「こうこうこうだからこうしていきますね。いけますか」いける、処置してしゃべるみたいな。
やる時はしゃべらないみたいな。そこに価値を持たせたい。
受けてるっていう。ずっとしゃべってるじゃなくて、しゃべったうえで、ちゃんと受けて、しゃべって、みたいなメリハリを付けたかったので、僕は処置してる時はしゃべらないようにしてました。
で、安定してくるわけじゃないですか、ある程度。
ちょっと痛む時あるけど、マシになってきてるわ、ってなってきたら、向こうもこっちのことだいぶ信頼関係できてるしっていう部分になるので、これも体のこと話すんだけど、プラス、ちょっとプライベートをしゃべったらいいかなと思うんです。
この時、別に自分のことをしゃべるんじゃなくて、向こうのを聞いてあげるって感じですよね。
だって、絶対精神的なストレスってみんな持ってるわけで、それを吐き出させてあげるってすごい重要じゃないですか。
そういったのをやっていったらいいと思うんですね。
で、メンテナンスって、相手からしたら、もうしゃべりに来てますよ。
もう、体に意識が高いからって来てても、結局、体に意識が高いっていうことをしゃべりたいだけじゃないですか。
だからここはもう聞いてあげたらいいと思うんですね。という感じで僕は分けてました。
これは、僕が接することにやってきたことですね。
森田:ここってどうなんでしょう。皆さん、今メソッドで講座でやられてる時に、何かここら辺をお伝えしたりとかっていうのは、あんまりない部分ですかね?
前川:あんまりないです。僕はやったことないですね。聞かれたことないんで。
森田:どうやってる人が多いんだろうな。
前川:どうやってるんでしょうね。
自分の中で正解をもつ
森田:何があかんと思いますか。
こういう関係には、例えば友達みたいなぐらいの人とかもいるじゃないですか。
それがあかんとか、いいとかって、一概には言えないでしょうけど、前川先生的にはどうですか?
前川:僕は、距離を置きたい人でしたからね。
森田:それは何でですか?
前川:面倒くさいじゃないですか、仲良くなりすぎたら。
森田:ああ、飯食いに行かなあかんとか、そういうことですか?
前川:そんなん嫌ですもん。
だから、正解、この件じゃなくて全部なんですけど、正解は自分だと思うんですよ。
森田:なるほど。
前川:自分の中で正解を持っておかないといけないんですね。
だから、僕のこの意見、僕の意見は一意見なだけで、じゃあこれが絶対なのかっていったら、そんなことは全然ないと思うので、先生方が患者さんとどういう関係性を持ちたいかですね。
僕だったら、別に先生とそんなに深い付き合いをしたいと思わないですけどね。
普段からLINEでやりとりしようとかも思わないですし。
森田:確かに。
前川:だから、僕はそうやってる感じですね。
森田:美容師とかだったらどうなんですか?
前川:僕美容師でもそんなに仲良くはならないですね。
森田:何か、しゃべれ……。
前川:しゃべりやすいな、ぐらいです。
普段から「飯行きましょう。飲みに行きましょう」みたいなのはならないので。
森田:それはさすがに。
前川:あとは、これで僕が意識してきたことは、予約枠が20分だったとするじゃないですか。
だったら、次が予定空いてたとしても、しゃべらないです。分かります?
20分終わりました。その後しゃべらないです。
森田:ほう?
前川:空いてても。僕は時間を売ってるんで、20分しか相手しないです。
森田:なるほど。
前川:でも、それ以降しゃべる時も正直あるんですね。
その時は何なのかっていうと、20分で1回金をもらいます。
そこでお金をもらって、「サービスはここまでですよ、そのうえでしゃべりましょうか」、みたいな。
それをしておかないと、「先生、この前30分やってくれたのに、何で今日20分なの」ってなってくるんですよ。
森田:確かに。
前川:1回区切りを付けておかないといけないんですよ。
っていうのはめっちゃ意識しましたね。
森田:確かにな。それで何かダラダラと長くなっていって。
前川:時短できへんとかなってる人いるじゃないですか。
森田:ああ。
前川:「それはおまえが悪いねん」みたいな感じですね。
森田:当時の僕です。
前川:(笑)相手の状況に合わせてって感じですね。
基本的に、処置中はあんまり僕はしゃべらないようにしました。
処置入る前。処置終わってからとかですね。
森田:何かそれの方が、権威は保たれるというか、先生と患者さんの。
前川:だから、これだと思うんですよね。
治療、慰安、どっち寄りにするのかだと思うんですよ。
中間取るもよし、どこで自分を置くのかですね。
それによって決めたらいいんじゃないですか?
どれであっても、ちゃんと自分の軸がしっかりしてたら、それが正解で、人が集まりますよ。
自分の価値観が明確であれば、その価値観に人が集まるんで。
集まらないとしたら、自分の価値観が明確じゃなくて、ぶれまくってるから誰も集まらないんですよ。
森田:なるほど。そうかそうか。
だから、どっちに振るのが正解とかではなくて、どこで居続けるかっていうところが重要っていうことですよね。
前川:そうです。あなたの空間はどこの人のための空間なのかっていうのを明確にしておくっていうことですね。
森田:なるほど。これは面白い。
前川:こんな感じかな。
森田:分かりました。ありがとうございます。
今回は、このLTVを高くするに当たって、施術中の会話、何が正解ってわけじゃないけども、どこで自分が居続けるか、それが伝わって価値となるっていうふうなことですね。
前川:なので、まとめてもらってまた最後に言いますけど、僕たちが提供してるのは時間ですよ。
治療ももちろんそうなんだけども、時間も提供してるっていうのを考えておかないといけないですね。
なので、雰囲気とかいつも言うけども、空間もデザインもすごい大事だけども、自分がどこを提供してるのか、どういったところの時間を提供してるのか、めっちゃ意識してほしいなと思います。
森田:分かりました。ということで、今回はこれで以上になります。前川先生ありがとうございました。
前川:ありがとうございました。
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