森田:前川先生、今回は「結局ここは治るんですか?」っていうふうに……めちゃめちゃカメラ目線じゃないですか。
ニコニコうそみたいな笑顔で。
「結局ここ治るの?」っていうふうに言われたときに、おじけづいちゃう人っていると思うんですね。モゴモゴしちゃうっていうか。
そのときに、何と言うべきかというか、そう言われたらどうするというか、そこの考え方、そういうふうな部分をちょっと聞いていけたらな思うんですけどね。
前川:なるほど。普通に今みたいな対処をしたらいいと思うんですよ。
森田:なるほど。もう実践してたってことですね。
いろんな返しを想定する
前川:ほんと真面目な話、いろんな返しを想定しといたらいいと思うんですよね。
「ほんとに治るんですか?」って言われたら、いろんなパターンがあっていいと思うんで。
「治ると思いますか?」って聞くのも1つですし、「どうしてそういった質問をされるんですか?」「何でそうやって言われるんですか?」とか、もう聞けばいいと思うんですよね。
相手がなぜそういう質問をしてるのかっていうのを、こっち側が分からないわけじゃないですか。
ほとんどの治療家は、そう言われた瞬間「あ、疑われてるのや。信用されてないのや」って思うわけですよ。
でも、聞いてる方は案外そうじゃなかったりするんですよね。
「いや、今までもいろいろそうやって説明受けて、治るって言われたけど、治らへんかったから不安やねんな。この不安な気持ちを何か安心させてほしいな」と思って聞いてることが、俺はほとんどだと思うんですよ。
森田:なるほど。だから「押しの一手くれよ」って言われてるような感じ。
前川:ような感じだと思うんですよ。
でも、こっち側からしたら「責められてる」みたいな。ギクギク首になる。
ほんで何かモゴモゴして、関係ないことしゃべりすぎて。
森田:「結局自分は何を言いたいんや」みたいな、そういうのありますよね。
前川:「ああ、分かりました」みたいな。
「全然答えになってないわ……」みたいなので終わってる部分が結構あると思うんで。
ほんとに何ていうか、こっちはもう別に強気に出るとか、そんなんじゃなくて。
「何々さんはどう思われるんですか?」って聞いて、どう答えてくるのかとか。
ほか何て言いましたっけ?
「何でそう思われるんですか?」とか、「治ると思いますか?」とか。
森田:何か「はい!いけます!」っていうようなのはちょっと違うって感じですか?
前川:それで貫き通したらええと思うんですけど、僕は相手の気持ちを分かったうえでやっていきたいんですよね。
思い込みって怖いじゃないですか?
森田:確かに、確かに。そっか。
何か……人思いなんですね。
前川:僕、結構人思いなんですよ、まじで。
森田:今それ聞いたの初めて。
前川:まじで。この話するとまたそれていきますけど、ずっと人のことを考えすぎて、何もできなかった男なんで。
この話やめましょう、それていくんで。
森田:そういう理由ってあるわけですもんね。
繰り返しですが、「不安だから最終的にこうなるんです」みたいな。
「今まで私、こんな経験してきたんですけど」っていうところを聞けってことですよね。
あなたを責めているわけではない
前川:そうです、そうです。絶対何かありますよ。
多分今この動画見てくれてる人も、「前川ほんとに売上上がるの?」っていうのを常に感じてると思うんですよね。
でも、決して別にそれは僕を責めてるわけではないと思うんですよ。
もしかしたら責めてるかもしれないけど。
でも、そうじゃないと思うんですよ。
それに対して、僕は別にどう思うこともないですし、「何でそんなふうに思うんかな」とか、「どういった部分で納得できない部分あんのかな」とか。
それを聞いて、それを言えば、お互いが喜ぶじゃないですか。
向こうもすっきりして、こっち側もすっきりしてしゃべれてみたいな。
治療も一緒で、それをしていけば別に責められてないよと。
まずマインドセットとして、責められることはないので。
そこってすごい大事ですよね。
森田:確かに。
前川:何か治療家さんって、すべて自分が責められてるように思うじゃないですか。
「先生、まだ痛いんですけど」って「そうなんですか? 大丈夫ですか?」みたいな。
「おまえの治療悪かったやろ」って言われてるかのように思うわけでしょ?
「誰も言ってないやん」みたいな。
「まだ痛い」って言ってるだけで、「おまえの治療悪いな」っていうのは一切言ってないので。
それも、「まだ痛いんですね。不安ですか?」とか。
「不安やわ。1回で良くなれへんのかな」「なると思いますか?」
「いや、1回じゃ無理だと思う」「そうですよね」で全然片付くわけじゃないですか。
森田:なるほど。被害妄想というか。
前川:そうそう。不安なんで、人は。
言葉悪いですけど、弱者なわけじゃないですか。
悩みを抱えてるって弱者なわけで、常に不安があるからそういった言葉が出てくるっていうのも知っておかないと。
森田:お客さんも不安やし、僕たちも不安やし。
前川:ダメでしょ、それはね。
不安と不安やったら、あんた……ね。
森田:確かに。
前川:こっちは堂々と。僕らって何百人、何千人診てきてるわけじゃないですか。
その中で、やっぱり時間軸っていうのがあるのは知ってるわけじゃないですか。
傷も1発で治るわけじゃなくて、時間が治してくれる部分もあるわけで。
こっちがドンと構えて、そうやって安心感を与えてあげることが、僕はすごく大事だと思ってますよ。
なので、「治るんですか?治りますか?」に関しては、「どう思いますか?」だったりとか、「何でそう思うんですか?」とか、「治らんかったらどうします?」とか。
森田:聞き返すみたいなとこですよね。僕はてっくり……。
前川:てっくり(笑)?
森田:てっきり(笑)。
てっきり僕は、「『はい、治ります』って言えや」って言わはるんかなって思ってたんですけど。
前川:ああ、それはないですね。
森田:やっぱそこは、聞きにいくっていうとこですよね。
前川:そうですね。
森田:大事ですね。
前川:結構それがでかいですよね。
森田:不安を残してるからっていうところですよね。
前川:うん。で、この言葉をどう使い分けるのかって、相手のキャラだと思うんですよね。
相手のキャラ対自分のキャラだったりするんで。
そこはちょっと場数を踏んでもらって、どれを使うのかを決めてもらったらいいかなと思いますけど。
森田:参考にしていただいたらいいという感じですね。
前川:そうですね。
相手は何を考えているのか?どう感じているのか?を常に考える
森田:分かりました。今回はこの「結局治るんですか?」っていうふうに言われたときに、どういうふうに相手の「なぜそう言うのか」っていうのを知っていきましょうっていうとこですよね。
前川:そうですね。このテーマだけじゃなくて、やっぱり常に「相手は何を考えてるのか。どう感じてるのか」っていう部分を常に考える癖を付けておけば、絶対いいことありますよ。
森田:確かに。聞いたら、勝手にそれに対する回答ってあるかなって思ったんですよ。
例えば「A」って言われたときに、「B」って言いましょうみたいな。
何かそんなんパズルじゃないじゃないですか。
「そう思ってんねや。じゃあ、こういうふうに言っといた方がいいかな」っていうのは、勝手に出るかなと思って。その聞くことが大事っていう。
前川:大事です。
森田:そこの根っこにちゃんとその人の興味があるというか、その人を何とかしたいっていうその強い思いがあるかとかっていうところが、聞くか聞かんかを左右することがあるっていうふうに。
前川:絶対そう。絶対そう。
だから、ノウハウが効かなくなってきますよね。
リピートトークが効かなくなってくるんですよ。
考えてたら、「こうだから、こう言った方がいいかな」とか、「こう言ったら相手はちょっと安心するんじゃないのかな」っていろいろ考えてくるわけじゃないですか。
森田:最初そうでした。「あ、これ、リピートトーク。1番言った。次2番。はい、次3番」みたいな、機械のように。
前川:そうですね。感情がなくなってきますよね。
それやっちゃうとね、患者さんもよくならないし。
森田:確かに、それはこっちの言うことをリピートトークに書かれてるだけであって、「聞きましょう」みたいなことは、言うたら書いてないじゃないですか。そこですね。
前川:そうなんですね。だからリピートトークで、「『大丈夫ですよ』って言え」って書いてあるとしても、「どう大丈夫ですよ」っていうのがニュアンスで違うじゃないですか。
「大丈夫ですよ」なのか、「大丈夫ですよー」なのか、全然違うわけで。
そういった部分って、やっぱり感情、気持ちを考えてないと出ない部分だと思うし。
森田:人のこと考えてたら、そこの口調の工夫も勝手に出てくる。
前川:そう、出てくるんで。
あとは、それを捨ててやっちゃうと、自分が持たなくなってくる。
メンタルが病んでくるんです、ロボット化して。
絶対そうやって売上上がったとしても、しんどい目に遭うんで、ぜひそれを注意してやってもらえたらと思います。
森田:これもね、今回の動画もね、多分伸びないですよ。
前川:伸びないですね。ちょっとリラックスしていきましょう。
森田:伸びないけど、めちゃくちゃ重要なところですよね。
前川:ですね。
森田:っていうことで、今回はこれで以上になります。
前川:ありがとうございました。
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