森田:今回はですね、「整体戦国時代!今から1店舗出すならどうする?」という。
前川:なるほどですね。
森田:「コンビニより多い」とかどうのこうの言われたりする中で、今から前川先生が、今裸ん坊の状態だとしたら「どう整体院出すんか」っていうふうなところで、「これから始めたいよ」っていう方に参考になると思うんで。
前川:なるほどですね。
森田:そこを聞いていきたいなと思うんですが。
自分の業界の歴史を学ぼう
前川:整体院はやらないなあ。
森田:整体院はやらない。
前川:うん。いや、でも整体院をやる人が多いと思うんで、整体院で考えましょうかね。
森田:ちなみに、何で「整体院はやらない」と今ボソッと言わはったんですか?
前川:だってしんどいじゃないですか。痛み見てると。
痛みの人見たらストレスしかないでしょ? 「痛い。痛い」言われて。
あと終わりがないなっていうのがあるんで、自分が止まることができないじゃないですか。
森田:あーなるほど。要はベッドの横にいて、触らなきゃいけないってことですよね?
前川:そうそうそう。「あー外行きたいな」って思っても行けないわけじゃないですか。
それがもうつらいですよね。整体院ね。
まあ、でも真面目な話いきますね。
まず僕は柔整持ちなんで、柔整業界の流れを見ていったらいいかなと思うんですよ。
まじでみんな思うんですけど、「何でみんなこの歴史を学ばないのかな?」と思うんですよね。
森田:もともと前川先生、歴史とか好きなんですか?
前川:全然嫌いです。そんなん好きやったら、多分この仕事やってないんじゃないですか(笑)?
もう、しゃーなしで自分の業界とか調べるでしょ?
森田:なるほど(笑)。
前川:保険の時代が何年ぐらいかな? 70年ぐらい続いたと思うんですよね。
続いたんかな? 分かんない。大体しか勉強してないんでね。
保険の時代が続いて、保険・プラス・自費とかになって、で、もう今ほぼ自費じゃないですか。
で自費だけじゃなくて、もう高単価になったでしょ?
で、次どうなっていくのかじゃないですか。
森田:確かに。
前川:これね、もっと考えなきゃいけないの。
ほんまにみんな考えた方がよくって、ここが70年続いてるんですよ。
こっからここって、もう7年ぐらいで来たんですよね。
森田:はあ、そうなんですか。
前川:分かります? スピード感が一気に早なってるんですよ。
だから、この時の感覚で生きてる人って、今付いてこれてないじゃないですか。
森田:確かに、確かに。もう「ど昭和の人」というか。
前川:そうそう。取り残されてるでしょ?
こっから先どうしていくのかっていうのを考えていかないといけないんですよ。
だから、めちゃくちゃ変わってるはずなんですね。
俗にいう整体、治療じゃないですか。
腰痛とかのやつもあれば、美容もありますよね。
美容もあったりとか、トレーニングが入ってきたりとか、物販が入ってきたりとか、後は何か機械とか、まあ機械は昔からあるからですけども、どんどん多種、多様化してきてるわけですよ。
「じゃあ、この先どうなっていくのかな?」ってなったときに、「整体だけで、ほんまにやっていけんのかいな?」って僕は思うんですよね。
も、あるし、やりたくないっていうのもあるし。
ただ、どういうスタンスで、この整体院をしていくならば、僕も整体するとして、していくならばどうしてやっていくのかっていうのをちょっとお伝えしたいなと思います。
けど、これ見てもらったら分かると思うんですよね。歴史がね。
それから、だからあれですよ。今治療院が増えてるのって、この時代が来てからですよ。
この時代が来たから、治療院は爆発的に増えたんですよ。
なぜかっていうと、資格がいらないの、これ。
森田:あー、なるほど。
前川:だから、1人で店舗をバーッてやってる人が、バーッと増えたんですよね。
でも、これをすることによってどうなったのかっていうと、資格持ちじゃなくてもできるようになったんで、やっぱ大手とかが参入しやすくなったんですね。
なので、こっから完全に分かれてくると思ってて、個人院とFCっていうか店舗展開ですね。
店舗展開している所が、言うたらバシッと分かれてくるわけですよね。
どう書いたらいいかな……FC一部で、ほかは個人になるんですよ。
なんで、今何店舗かある所もだんだん縮小していって、1店舗とかになって、こっちになっていくと思います。
勝つとこは、めっちゃでかくなっていきます。
30店舗、50店舗、100店舗とか、そういった所か、そうじゃない所に分かれていくと思うんですよ。
じゃあ、そうなったときに自分はどう戦うのかなんですね。
森田:確かに。
前川:っていうのを考えてやってかないと。と思うんですよ。
個人でやっていくのは厳しい時代にどうするべきか
森田:それやと整体だけではしんどいですよね?
前川:しんどいと思いますよ。で、値段も考えないといけないですよ。
多分こっち側とかは多分5,000円前後でくると思うんですよね。
じゃあ個人はどうなるのかですよ。
値段、5,000円前後でやったらどうなるのかですよ。
森田:しんどいですよね。
前川:負けるでしょ、絶対に。
森田:はい、絶対に。
前川:「じゃあ高くするんか? 高くして集められる技術あんのか?」って話になってくるんですよね。
「じゃあ安くして3,000円にするのか? 3,000円にして利益どんだけ出るんだ?」ってなるんですよ。
もう個人でやるってのは、ほんま地獄なんですよ、これ。
森田:じゃあ、どうやってくんやろ。
前川:もう客観的に考えていったら分かるじゃないですか。
「どう考えても厳しいな」っていうのは。
でもね、若い人はこうなんですね。
「いや、俺はいける」、若さでやるんですよ。
やったらいいと思う。どっかで後悔すると思う(笑)。
森田:(笑)。
前川:だから、どうしていくのかって僕の中で答えがあって、秘密ですよ。
もうこの動画だけの秘密だよ、これは。
森田:「どうすんのやろう」ってむっちゃ気になりますね、これ普通に。
前川:でも、話分かるでしょ?
森田:分かります、分かります。
前川:だから歴史を考えて、歴史から見ていくってめっちゃ大事なんですよね。
施術をするじゃないですか。
別にその整体でも、美容でも何でもいいですけど、言うたらこの施術費用をもらうだけのビジネスモデルが、もう僕は終わりだと思ってるんです。
こっから何かしら、施術から多いのは今、物販が多いと思うんですよね。
多いじゃないですか、この流れが。
でもね、僕分かんないですけど、皆さんこの物販って店舗畳んでも売上が上がり続けるような仕組みになってるんですかね?
なってなかったら「施術と何が違うねん」って俺は思うんですよ。
「いや、利益率が高いから」とか、それは分かりますよ、広告かけずにね。
でも、院を畳んだらこれなくなるんやったら、「これ意味ないやん」と僕は思うんですよ。
だから僕がやったことって、「やったこと」って言っちゃったね。
僕がやったことってね、施術からある体験を起こさすんですね。
ある体験を起こさせて、リピートし続けるようにするんですね、商材が。
自動的にものが流れる仕組みを作る
森田:ほう。ほう? ほう(笑)。
まだまだ視聴者さん、僕含め……。
前川:青汁王子がこんなことやってましたね。
D to Cでしたっけ?ダイレクト・トゥ・カスタマー。
で、今もうYouTuberを自分がやって、「お客さんに直接売るから、もっと近い流通形態ができてるよ」って話になってると思うんですけども、これをしてしまえばいいんですよね。
言うたらアフィリエイトみたいなことをしていけばいいじゃないですか。
で、勝手に物が流れ続けるんですよ。
院をつぶしても、自分はこの体験で相手を感動させて、物を勝手に買うような仕組みを作ってしまってるんで、僕自身は院に行ってなくても、僕自身はこっち側で自動的に売上が上がってて、その辺の治療院さんよりは売上があるんですよね、こっち側で。
森田:「体験」ってしてますけど、どういうことですか?
前川:これはですね、何かしらの感動だったりとか、もしくは逆、衝撃を与えるんですね。
言うたら、相手の信じてたことをぶち壊していくんですよ。
例えば何がありますか?
健康指導でも常識とされてたものが、「え? うそやったんや」みたいになったら、すごい衝撃を受けるじゃないですか。
「今までいいと思って摂ってたのが悪かった。実はこっちの方がいいんだったら、こっち摂るわ」みたいな。これも書いとくか?
森田:どんどん面白い話になってきた。
前川:ほんまですか?
森田:はい。
前川:ブランドチェンジ戦略をしてくんですよ。
何か新しいものを相手に買わすんじゃないんですね。
相手が当たり前のように、何気なく使い続けてるもののブランドチェンジをしていくんですよ。
それを起こさせるための体験をしていくんですね。
そしたら使い続けてるものなので、チェンジしたらリピートし続けるんですよ。
そういったものをどんどん戦略的に組み込んでいく。
だから整体院やるんだったら、施術だけで終わらずに、こういった何か自動的に物が流れ続けるような仕組みを作った方がいいですよね。
物販じゃないんですよ。
目の前にいてる消費者の流通網を押さえにかかるんですよね。
森田:物販って言われたら何か、「物売っとけばいいんやろ?」みたいな感じに思われるかもしれないけど、そうじゃなくて「感動」っていうことを売っているというか。
前川:そうですね。で、買い続けるようにしないといけないんですよ。
周りの治療院さんがどんな物販をしてるか知らないですけども、院がつぶれて物販が止まるんやったら、これは絶対意味がないと思うんですよ。
「なら、施術でいいやん」と思うんですよ。
でなくて、院がつぶれても流れ続けるような仕組みを作ることが、僕はめちゃくちゃ重要だと思ってるんですね。
これやったら終わりがあるんですよ。
ここだけでやっちゃうと、終わりがないんですよね。
だから労働する対価しかもらえないビジネスをするのか、労働しなくても対価が入ってくるようなビジネスをするのか。
森田:なるほど。
前川:これがすごい僕は重要だなと思いますね。
森田:「今すぐ施術で売上立てなあかんねん」っていうふうな人には不向きかもしれないですけど、長いこと、ましてや「施術やめたい」とか「整体院ちょっと、この肉体労働どないすんねん」っていうふうに思われている方もやっぱ多いと思うんで、そういう方にはこういう考えが絶対必要ってことですよね?
前川:そう。こういう考えを持ってたらどうなるのかですよ。
保険治療は全然いいんですよ。
保険の治療をすることで、数を集めるんですよね。
数を集めたら、そのうちの一定数はこのリピート、何かしらのリピートする、何かを見つけて、それは皆さんが見つけて、そこに流し込めばいいんですよ。
だから自分のメインの収入源が施術費じゃなくていいんです。
施術費じゃないもので自動的に売上が上がるものにしてしまえば、めちゃめちゃ楽じゃないですか。
何でもいいと思うんですよ。
生命保険を販売する資格を持ってるんだったら、生命保険を流していってもいいだろうし、今なんか治療家さんで、「スマホの使用量の何パーセントか入ってくる」とかいろいろあるじゃないですか。
そんなん流していってしまえば、僕はめちゃめちゃいいと思うんですよね。
森田:なるほど、なるほど。
前川:だから、ビジネスモデルを考えた方がいいと思います。
僕が店舗展開とかをしないのも、それなんですよね。
森田:ああ、そういうことですね。
前川:そうです。僕だって固定費増えるのが嫌だから。
森田:そうか。家賃もかかれば、スタッフのお金もかかれば。
前川:そうです。だから僕がやってんのは家賃もかからへんし、在庫もかかんないし、配達業もしなくていいし、あと顧客管理もしなくていいわけです。
何もしなくていいけどこの道を作ったんですね、僕は。
これだけで、その辺の治療院よりも売上があったら、全然良くないですか?
だから僕いつ整体院に戻っても、絶対負けることないです。
広告を打ちまくれますもん。
森田:もう、資金の暴力で(笑)。
前川:暴力で(笑)。でもやりたくないっていうね。
森田:はいはい、なるほど。
前川:こんな感じで、ビジネスモデルを考えたりだとかしていくことが、今後はすごい重要になってくるかなと思います。
ただ単純に治療だけでは生き残れない業界になってきたのかなと思います。
森田:「業界の流れをひも解いていくと、より理解しやすくなるのかな」とほんまに思うんで、ありがとうございました。
前川:ありがとうございました。
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